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在宅ワークのコミュニケーション弊害

  • 執筆者の写真: Akihiro Goto
    Akihiro Goto
  • 2020年6月26日
  • 読了時間: 4分

リモートワークになり、4カ月が経過しました。ようやく出社(私の場合はクライアント先訪問)の機会も増えつつあるものの、依然としてリモートワークを中心としたワークスタイルは続きそうです。


リモートワークを始めた当初は、出社の必要がなく自宅で作業ができるという新鮮さに惹かれ、しかし、色々なことに慣れていなかったせいか、数週間過ぎて元の生活に戻したいと感じ、そんな時に非常事態宣言が発令されてリモートワークの長期化が見込まれたのを機に自宅における仕事環境を整備していくと徐々にその生活に慣れていき、、、このような心境の変化を経て、現在に至っています。


リモートワークの利点・欠点を整理してみました。

【利点】

・通勤の必要がない(通勤時間が節約。満員電車の回避。雨の日の憂鬱から解放)

・マイペースで、仕事に集中しやすい。

・複数PCや大型モニター設置により、効率の良いデスク環境を整備できる

・家族との接点が増える。プライベートとのバランスを取りやすい。

・交通費がかからない(ついでに、交際費も)


【欠点】

・椅子が疲れる

・オンとオフのメリハリがなくなり、長時間労働やストレスを抱えてしまうリスクがある。

・油断すると、すぐに運動不足になる

・自宅が活動の中心となり、対人接触も大幅に減り、生活が単調になっていると感じる。

・家庭事情により仕事が中断し、かえって効率が落ちることもある。


コミュニケーション弊害の顕在化

私にとってのリモートワークは、利点と欠点の両方があり、リモートワーク万歳!というわけではありませんが、ただ、合理的な点は素直に受け入れて継続できればという考えです。


しかし、最近、コミュニケーション上の弊害について気付かされるようになりました。私は複数のクライアント・案件を担当しており、十数名のメンバと一緒に作業を進めております。基本的にはいずれの案件も概ね順調ではあるものの、最近になって、クライアントとメンバ間の齟齬や、メンバ間の齟齬などのトラブルが重なり、ふと「リモートワークにおけるコミュニケーション上の弊害だな」と思うようになりました。


人によって物の見方、経験、知識、思惑は様々であり、今までリアルに接していたオフィスワークの環境であってもコミュニケーション上のギャップは生じるわけですから、リモートという相互接触の機会が極端に限られた状況下でギャップが生じないはずはありません。むしろ、コミュニケーションの難易度は高くなっていると認識すべきでした。


PMOにとっての重要なスキルに、コミュニケーション能力があります。立場や考えが異なる複数のメンバが集まって運営するプロジェクトは、構造的にコミュニケーションに関する問題が生じることが常であり、その調整・解決のためにPMOが存在すると言えます(コミュニケーションギャップが一切生まれないのなら、PMO自体は不要かも知れません)。コミュニケーションのスキルというのは、そのノウハウ本などが世に溢れていますが、それを読めば誰でも上達するというわけではない、いわゆる形式知化が難しい暗黙知・属人性に頼りがちな領域の一つです。


勿論、コミュニケーション能力を、知識やテクニックの習得である程度向上させることもできます。また、人間は理屈(理性、理論、とも言いますね)ではなく、感情で動くというのは定説ですので、感情をコントロールできるかどうかは、コミュニケーション能力を大きく左右します。他人の感情をコントロールすることは難しく、自分の感情はいつでもコントロールできると思いがちですが、実際は、自分の感情をコントロールすることの方がかなり難しいと言えます。なぜなら、相手の感情をコントロールするために、自分の行動や発言を変えるという手段はあっても、相手の行動や発言というのは受動するものであり、それに対して自分の感情は直感的に反応してしまうからです。


また、人間は、インプットされた情報を、自らが持っている知識・経験・考え方の癖(性格)・目的意識という前提の中で認知・理解するので、この前提が異なれば、全く違う認知・解釈をするのは当然です。従って、情報が正しく伝達されるために、「いかに正確に伝えるか?」「適切な表現を用いるか?」といったテクニックと同様に、相手が持っている前提と自らの前提との相違を事前に把握し、そのギャップをまず取り除いた上でコミュニケーションを行ったり、ギャップ解消のためにコミュニケーションのタイミングやルートを変えたり、「緩急自在」なアプローチができるかどうかは重要な要素です。


コミュニケーションをテーマに、自分自身の考えも整理し、体系化できればと思います。






 
 
 

1件のコメント


houtengzhanghong
houtengzhanghong
2022年2月25日

コロナ禍になって改めて、人と実際に会い、顔をみながら話すことの重要性を感じました。技術がいくら進歩してもコミュニケーション弊害を避けることはできないのではないでしょうか。ということはそれほど、対人接触は大事なのかもしれません。

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